地質圏には固体として砂、レキ、粘土、岩石などがあり、天然ではそれらが集まって砂層、レキ層、粘土層などと呼ばれる自然地層を形成しています。また、廃棄物最終処分場に埋め立てられたコンクリ−トガラや金属くずなどの固体廃棄物層や造成地における埋土層などのようにヒトが作り出した人工地層もあります。土壌は地質圏の最表層部にあり、動植物の活動の場を土壌層と呼びます。
それらの地層間隙には地下水や原油などの天然の液体が存在し、また使用済みの廃油や廃液などの人為的な液体が侵入して貯留されることもあります。地層間隙が水で飽和されると、水を透しやすいレキ層や砂層などは透水層であり、透しにくいシルト層や粘土層などは難透水層と呼ばれます。そして、透水層の最上部には自由地下水面が形成され、地下水に対して地層の空間的広がりの単位を帯水層単元と呼んでいます。
一方、自由地下水面より上位の地層間隙は水と空気が共存して通気帯と呼ばれ、通気帯や空洞に存在する空気は地下空気と呼ぶことができます。
そのような条件の中で地質汚染のメカニズムを詳説すれば、地質汚染は地層やその間隙にある地下水及び地下空気を人工物質によって、物理・化学・生物的に人間側に不利に変化させる現象であり、地質汚染・地下水汚染・地下空気汚染から成り立っています。
例えば揮発性有機塩素化合物など粘性が低く比重が大きいものが地下に浸透した場合、上で述べた地質条件下で透水層では簡単に下に落ちていったり粘土層などの難透水層ではその上面に貯留し、その構造に従って移動します。加えて帯水層単元毎の地下水流動により移動拡散されていきます。また、揮発性の特質から地下空気に揮発・分配していずれは大気汚染を起こします。
地質汚染はまさに母なる大地の病なのです。 |